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幅 : 8.0cm 高さ : 5.2cm
天目釉酒盃(てんもくゆう しゅはい) 岡田優様作
――「星光をすくう黒瑠璃に、薄紅の月暈がそっと灯る」
深い鉄紺の天目釉は、灯りを受けると銀青の微光を湛え、あたかも夜空を映した鏡。口縁には還元炎が残した薄紅の火間(ひま)が細く巡り、盃に静かな温度を添えています。胴中央を横切る灰青のぼかしは、夜雲が月光を透かす一筋の霞。外肌の凹凸は星霧の凝結を思わせ、掌に伝わる感触までもが幽玄の一端となります。
岡田優様は「風景を器形に写す」理念のもと、宇治・炭山の夜半に瞬く星と月暈(つきがさ)をこの小盃に封じました。銀青の星屑 … 冬空の澄んだ星影。薄紅の火間 … 窯炎と明け方の月暈。灰青の霞帯 … 山裾を漂う夜霧。酒を注ぐたび、盃の内側で星屑が揺れ、霞がゆらぎ、月暈が淡く光ります。
ひと口含めば、闇の奥から湧き上がる香と味わいが、星明かりのように舌に散ります。天目釉酒盃は、静かな晩酌にも、客人との酒宴にも、夜空の詩情を添える小宇宙。どうぞ末永く手元に置き、使い重ねるほど深まる闇と光の交響をお愉しみください。
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